公認心理師とは?受験資格ルート、年収、臨床心理士との違い

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公認心理師とは何か?給料や仕事内容大学や大学院でのカリキュラム全容

こんにちは!

ひさこです。

今回は、公認心理師の話。

なるにはどうしたらいい?

臨床心理士との違いは何?

年収は高いの?低いの?

などなど、公認心理師について初心者にわかりやすくありのままに語ります。

※個人的に調べた内容を元にお話しします。

 

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公認心理師とは?

公認心理師とは?

日本初の心理に関する国家資格。

2017年に公認心理師法が施行され、2018年に受験開始。2019年に初の合格者が誕生(※当時、臨床心理師、看護師、ソーシャルワーカーなど現任者ルートから講義を受けて受験資格を得た人)

後ほど説明する正規ルートでの合格者は2024年が初ということになります。

公認心理師の役割

心理学の知識や技術を活用し、医療、福祉、教育、産業など、様々な分野で心理的な支援を必要とする人の問題を解決するためのサポートを行うことが主な役割。

 

公認心理師になるためには?

公認心理師になるためのルートは

3つルートがあります。

  1. 大学4年間(80時間実習)+大学院修士課程2年間(450時間実習)の計6年間の公認心理師カリキュラムを経て公認心理師の受験資格を得て、合格したらOK!
  2. 大学4年間+臨床現場で2年以上の実務経験を積めばOK!(実務年数については今後確定する予定)
  3. 上記1,2と同等の知識や技能を有すると認定された場合(海外の大学や大学院)

参考:公認心理師厚生労働省より

6年かけて受験資格を得られるとは、誰でもなれる資格ではなさそう。

公認心理師の資格合格率

2023年時点で6回実施された合格率は下記の通り。回ごとに合格率はさまざま。

第1回79.1%
第2回46.4%
第3回53.4%
第4回58.6%
第5回48.3%
第6回73.8%

公認心理師の国家試験内容

国家試験の詳細についてお話しします。

回数年1回
試験時間午前120分+午後120分=計4時間
解答方式マークシート(150~200問)
試験会場東京、大阪(今後変わる可能性あり)
受験料28,700円
願書受付期間2月~3月頃
試験日程5月中旬頃
合格発表6月初旬頃

年1回しかチャンスがないので、なかなか厳しいですね。

 

臨床心理士との違いは?

臨床心理士との違い

なるまでのルートと試験内容が異なります。

資格名臨床心理士公認心理師
認定場所公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格公認心理師法に基づいた国家資格
カリキュラム指定大学院修了指定大学+大学院修了
受験資格・4年大学(学部自由)+指定大学院

・4年大学(学部自由)+指定大学院+1年以上の臨床

・専門職大学院修了

・医師免許保持者+2年以上の臨床

・4年指定学部大学+大学院指定科目履修

・4年大学指定学部+一定期間の実務

・上記と同等の知識保持(海外大学、大学院)

資格保持期間5年毎に更新(費用+研修会参加必須)更新必要なし
試験内容1次(マークシート+論述)

2次(口述試験)一次通過者のみ受験

マークシート
合格率約60~65%今後予想約50%

 

公認心理師の仕事内容

公認心理師が活躍している場所としては以下に一例としてまとめました。

医療分野精神科、小児科、保健所、精神保健福祉センター(公務員:精神保健福祉相談員)など。※公認心理師のみが医療加算対象になった。
福祉分野児童福祉施設、児童相談所(不登校、虐待の相談)特別養護老人ホーム、高齢者施設、障がい者の入所施設(心理査定、支援、本人や家族のサポート)、DV被害に遭っている女性支援団体など
産業分野企業カウンセラー、従業員支援プログラム(EAP)
教育分野スクールカウンセラー、教育センター、教育相談室など
司法分野少年院、少年鑑別所、家庭裁判所(犯罪被害者や加害者の心のケア、更生)

公認心理師といっても、これだけ幅広い分野で支援しているんですね。

どの分野も大変そうですが、とても重要な任務を担っているという印象です。

年収は常勤、非常勤、職場によって幅がありますが、だいたい300万~500万ぐらい。心の専門家としてもっと認知されると年収もUPするかも。

 

公認心理師のメリットデメリット

公認心理師のメリットとデメリット臨床心理士との比較

臨床心理士と比較してみました。

公認心理師メリット

  • 国家資格という信頼性
  • とくに公的機関での採用が増える可能性が高い
  • 秘密保持義務が臨床心理士より厳しいため国や自治体からの信頼が得やすい

公認心理師デメリット

  • 誕生して間もないため臨床心理士よりは認知度が低い
  • 受験資格を得るための条件が厳しい(大学+大学院)
  • 今後どうなっていくか?不透明な点がある

 

以下は公認心理師になるために必要な大学について触れます。興味のある方は引き続きご覧ください。

公認心理師になるためには大学選びが重要

臨床心理士とは違い、公認心理師になるには、指定大学+大学院を修了しなければなりません。

よって、特に以下のポイントを念頭に大学を選んでおくとGood!

  • 指定大学か?
  • 臨床心理士の資格も取れるか?(一石二鳥)
  • 費用(大学+大学院まで調べておく)
  • カリキュラム(実習が多いためどのような内容か)

意外と臨床心理士はOKでも公認心理師はNGの大学もあるので確認しておきたいところ。その逆もしかり!

 

九州の公認心理師対応大学院

九州地方で公認心理師になるためのカリキュラムがある大学院は以下の通り。※九州の大学院は少なく扱いやすい数のため事例として取り上げてみました。

大分大学大学院九州大学大学院鹿児島大学大学院福岡県立大学大学院琉球大学大学院
別府大学大学院福岡大学大学院福岡女学院大学大学院西南学院大学大学院西九州大学大学院
長崎純心大学大学院志學館大学大学院九州産業大学大学院九州ルーテル学院大学大学院久留米大学大学院
鹿児島純心大学大学院沖縄国際大学大学院

※学部学科名は各大学ごとによりますが「心理学」「人文学」学部の「心理学専攻」「臨床心理学専攻」「心理臨床学」といった名前になります。

 

公認心理師になるための指定科目

大学で履修する指定科目一覧

指定大学に指定されている科目一覧です。これらを履修しておかなければ卒業しても大学院に進めません。

心理学基礎科目公認心理師の職責
心理学概論
臨床心理学概論
心理学研究法
心理学統計法
心理学実験
心理学発展科目(基礎心理学)知覚・認知心理学
学習・言語心理学
感情・人格心理学
神経・生理心理学
社会・集団・家族心理学
発達心理学
障害者・障害児心理学
心理的アセスメント
心理学的支援法
実習演習科目心理演習
心理実習(80時間以上)
心理学発展科目(実践心理学)健康・医療心理学
福祉心理学
教育・学校心理学
司法・犯罪心理学
産業・組織心理学
心理学発展科目(心理学関連科目)人体の構造と機能及び疾病
精神疾患とその治療
関係行政論

科目名を一つ一つ見ていくだけで心理学の奥深さと、幅広さをイメージできます。

 

九州大学のカリキュラム

九州大学/大学院の公認心理師カリキュラム

学部学科①学部:文学部 学科:人文学科 人間科学コース 心理学
②学部:教育学部 学科:教育心理学系 心理臨床コース
①文学部知覚、認知、感性心理学、心理測定法
②教育学部教育、社会、臨床、発達心理学など
特徴2学部で心理学を学べる。文学部では基礎的な知識、教育学部では心理学の応用を学ぶ。
文学部と教育学部で共通のカリキュラムもある。教育学部は少人数教育。
取得できる資格文学部:公認心理士(要大学院)、認証心理士、心理学検定
教育学部:教員免許、社会教育主事、社会調査士、公認心理師(要大学院)
大学4年間の学費目安約250万円
大学院修了時受験可能資格公認心理師、臨床心理士

 

西南学院大学のカリキュラム

学部学科学部:人間科学部 学科:心理学科
特徴・キリスト教主義による人間教育理念に基づいた学習
・少人数教育
・行動系と心の健康系をバランスよく学べる。
・行動系は企業、官公庁の人材マネジメント、経営企画、安全衛生管理、マーケティングなどで役に立つスキル
・心の健康系は医療や福祉、教育や産業、司法分野で心理的な支援が必要な人への支援。公共団体の住民サポート、企業の顧客や従業員のケアなどに役に立つスキル
取得できる資格公認心理士(要大学院)、社会調査士、博物館学芸員
大学4年間の学費目安約400万円
大学院修了時受験可能資格公認心理師、臨床心理士
大学院2年間の学費目安約150万円

参考:西南学院大学大学院HP

 

福岡大学のカリキュラム

学部学科学部:人文学部 学科:教育・臨床心理学科
特徴・教育学と臨床心理学と2分野バランスよく両方学べる
・1年時末から3つのトラック(進路)に分かれ実習を単位化して学べる
・小中校の教員経験者が揃っている
・臨床心理の分野は全員臨床心理士の資格保持者
取得できる資格教員免許、公認心理師(要大学院)、社会教育主事(基礎資格)
大学4年間の学費目安約400万円
大学院修了時受験可能資格公認心理師、臨床心理士
大学院2年間の学費目安約110万円

参考:福岡大学大学院HP

 

九州産業大学のカリキュラム

学部学科学部:人間科学部 学科:臨床心理学科
特徴・臨床倫理学と精神保健福祉学を学べる
・こどもから若者、高齢者の心の支援で必要な力を身につける
・心理と福祉をバランスよく学べる。
・心の支援の基本や精神福祉学の基礎を学ぶ
・3年次から公認心理師、精神保健福祉士、臨床心理福祉の3つのコースに分かれて専門的に学ぶ
取得できる資格公認心理師(要大学院)、精神保健福祉士、認定心理士、社会福祉主事任用資格、学芸員、司書、社会教育士(養成課程)など
大学4年間の学費目安約400万円
大学院修了時受験可能資格公認心理師、臨床心理士
大学院2年間の学費目安約120万円

参考:九州産業大学大学院HP

 

公認心理師まとめ

2017年に誕生した国家資格「公認心理師」

心の問題で悩む人は若者から高齢者まで増え続けている中、1988年に生まれた古い歴史のある臨床心理士と共に心の専門家として今後ニーズが更に高まっていくことが想定されます。

とくに公認心理師は国家資格であることから、メディアでも「公認心理師の○○先生」と紹介されることが増えています。

今後、公認心理師を目指す方が増え、大学や大学院でも公認心理師の資格取得に向けたカリキュラムが整備されていくかもしれません。

これから公認心理師を目指す方は、どの大学、どの大学院が、どんなカリキュラムを組んでいるか?に着目して選ぶことも1つのポイントになります。

 

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